Uniform ratio distribution and pi
3月14日は円周率の日ということもあって次のツイートを見つけました。
Happy Pi Day, folks!
— 10-K Diver (@10kdiver) March 14, 2022
(Today = March 14 = 3/14. And pi ~= 3.14.)
Here's a fun way to approximate pi using probability.
Take 2 random numbers X and Y between 0 and 1. What's the probability that the integer nearest to X/Y is even?
Answer: (5 - pi)/4 pic.twitter.com/ZWviwSQ2VM
この証明を行っていきます。
Uniform ratio distribution¶
\([0,1]\)区間の一様乱数\(X,Y\)に対して\(X/Y\)が取る分布はuniform ratio distributionという名前がついています。この分布は手で計算することができて、 $$ \begin{aligned} P_{X/Y}(u)\coloneqq& \int_{0}^{1}\int_{0}^{1}\delta\left(\frac{x}{y}-u\right)dxdy\\ =&\begin{cases} 1/2, & 0<u<1\\ 1/(2u^{2}), & u\geq1 \end{cases} \end{aligned} $$ となることが知られています。
参考: https://mathworld.wolfram.com/UniformRatioDistribution.html
Proof
- \(0<u<1\) のとき、\(\delta\left(\frac{x}{y}-u\right)\)が\(x\)の関数だと思うと、 $$ P_{X/Y}(u)=\int_{0}^{1}\int_{0}^{1}y\delta(x-uy)dxdy $$ になります。ある\(x\)で\(x-uy=0\)となるのでとなるので、これを\(x\)で積分することで、 $$ P_{X/Y}(u)=\int_{0}^{1}ydy=\frac{1}{2} $$ が得られます。
- \(u\geq1\)のとき、\(\delta\left(\frac{x}{y}-u\right)\)が\(y\)の関数だと思うと、 $$ P_{X/Y}(u)=\int_{0}^{1}\int_{0}^{1}\frac{x}{u^{2}}\delta\left(y-\frac{x}{u}\right)dydx $$ になります。ある\(y\)で\(y-x/u=0\)となるので、これを\(y\)で積分することで、 $$ P_{X/Y}(u)=\int_{0}^{1}\frac{x}{u^{2}}dx=\frac{1}{2u^{2}} $$ が得られます。
Calculating probability¶
求めたい確率は、\(X/Y\)に最も近い整数が偶数となる事象の確率です。 これは、\(X/Y\)の取りうる値が次の集合\(A\)に含まれれば良いことになります。 $$ A\coloneqq\left[0,\frac{1}{2}\right]\cup\bigcup_{n=1}^{\infty}\left[2n-\frac{1}{2},2n+\frac{1}{2}\right] $$ よって求める確率は、
となります。この無限和はライプニッツの公式を思い出すと、 $$ 1-\frac{1}{3}+\frac{1}{5}-\frac{1}{7}+\frac{1}{9}-\cdots=\frac{\pi}{4} $$ となので、これを代入すると、 $$ \int_{A}P_{X/Y}(u)du=\frac{1}{4}+1-\frac{\pi}{4}=\frac{5-\pi}{4} $$ と求まりました!!!